声親の家の片付け、元気なうちに始めなきゃと思うのに、親は大事な物だと言って手放さない…



主任ケアマネとして何度も見てきましたが、無理に急がせなくても大丈夫なことは多いです
親の家の片付けは早く始めたほうがいいと分かっていても、なかなか動けないものですよね。
親に切り出せば「大事な物だから」と言われ、遠方なら様子を見に行くことさえ大変です。
私は関東で主任ケアマネをしていて、その前は地元の西日本でもケアマネとして働いていました。



親の家の片付けがすんなり進むかどうかは、物の量より親の住み替えの形でほぼ決まります。
自分の実家も3年前に片付けたので、家族の立場とケアマネの立場の両方から書いていきます。
親の家の片付けの始め方や、親が施設に入ったあとが気になる人は最後まで読んでください。
主任ケアマネとして見てきた3つの実家じまいの形と、片付けを業者に頼む方法を順番に書きます。


親の家の片付けはどうする?主任ケアマネが見てきた3つの形


親の家の片付けは、親がこれからどこで暮らすのかによって進み方がまるで変わります。
ケアマネとして多くの家族を担当してきましたが、実家じまいの形はおおむね3つに分かれます。
どの形になるかは、親がそれまでの家を離れることを受け入れているかどうかで決まるのです。
- 子どもの住む地域へ呼び寄せる
- 同じ地域の賃貸へ転居する
- 元気なうちに施設へ入る
ここでは、それぞれの形で片付けがどう進んでいったのかを、私が見てきた範囲で書きます。
子どもの住む地域へ親を呼び寄せる
関東でケアマネをしていると、地方の親を子どもが呼び寄せた家族を担当することがあります。
両親か、どちらか1人を関東へ呼び寄せたあとに、地方の実家を片付けた例が何件かありました。
この形は、親が土地勘のない子どもの地域への住み替えを了承して初めて成り立ちます。
呼び寄せの実家じまいは、親が新しい土地での暮らしに納得しているかが最初の分かれ目です。
同じ地域の住まいへ親が移る
親が住み慣れた地域の中で住み替える実家じまいは、片付けとしてはとてもシンプルです。
私の実家もこの形で、母が便利な市営住宅へ移りたいと言い出し、両親そろって引っ越しました。
持って行く物を親が自分で選び、残りを子どもが片付ければよいので、迷う場面が少ないのです。
我が家が実家じまいを始めてから家を売るまでの流れは、こちらの記事にまとめてあります。
【実家じまい全記録】実家の片付けから売却まで9か月の体験談ブログ
元気なうちに親が施設へ入る
親がまだ元気なうちに自分で施設へ入ると決めて、実家じまいがすんなり進んだ例も何度もあります。
本人が納得して住まいを移しているので、家族が片付けを進めても気持ちの行き違いが起きにくいのです。



親の家の片付けは、親が自分で次の住まいを決めた家ほど、迷いなく早く進んでいきます。
施設に入ったあとの親の家の片付けについては、このあと別の見出しでくわしく書いていきます。
親の家の片付けがすんなり進む家とつまずく家


3つの形のどれであっても、親の家の片付けがうまくいくかどうかには共通点があります。
それは片付けの腕前ではなく、親と子どもの両方が住み替えに納得しているかどうかです。
ケアマネとして担当した家族を振り返ると、つまずく家はたいていここで止まっていました。
ここでは、すんなり進む家とつまずく家の違いを、現場で見てきたことから書いておきます。
親が住み替えを受け入れているかで決まる
親の家の片付けがすんなり進む家は、たいてい親自身が住み替えを受け入れている家でした。
親が納得していれば、残す物と手放す物を親が自分で決めてくれるので、子どもは迷いません。
反対に親が納得しないまま片付けを始めると、物を1つ動かすたびに話が止まってしまいます。
片付けの量が多いか少ないかより、この気持ちの差のほうがずっと大きな違いになるのです。
子どもに呼ばれても断る親は多い
地元の西日本でケアマネをしていたころ、子どもに呼ばれても断る親をたくさん担当しました。
住み慣れた土地や近所づきあいを離れて、知らない町で暮らすことに抵抗があるのは自然です。



親を呼び寄せたいときは、片付けより先に、親が新しい土地で暮らす気持ちがあるかを確かめましょう。
親が首を縦に振らない限り、呼び寄せの実家じまいはそもそも始めることさえできません。
親は行くつもりでも子どもが迷っている
その逆に、親は呼ばれたら行くつもりなのに、子どもの側が迷っている家族も少なくありません。
仕事や家族の事情を考えると、子どもがすぐに親を引き取れない場合もあるのは当然のことです。
どちらかが迷っているうちは、親の家の片付けも先へ進まないまま時間だけが過ぎていきます。
呼び寄せを考えるときは、親の気持ちと同じくらい、自分の暮らしの事情も正直に見てください。
歳を重ねた親はなぜ部屋を片付けないのか


検索の関連する質問にも、歳を重ねた親はなぜ部屋を片付けないのかという声がよく出てきます。
ケアマネとして多くの高齢者の家を訪ねてきましたが、ほとんどの方は片付けられていません。
ただ、それは片付ける気持ちがないからではなく、別の理由があるのだと私は感じています。



親が部屋を片付けないのは、怠けているからではなく、始められないからです。
ここでは、仕事で高齢者と接してきた中で感じた、親が片付けられない理由を書いていきます。
いつか自分でできると思っている
片付けられていない高齢者のほとんどは、いつか自分でできると思って暮らしています。
実際には体力の面から見て、家じゅうの物を一人で片付けるのはもう難しい年齢なのです。
本人ができると思っている限り、子どもが手伝おうとしても話はなかなか前へ進みません。
親の「いつか自分でやる」は本気の言葉なので、頭ごなしに否定しないほうがうまくいきます。
体力より大量の分別がストレスになる
私が感じる一番の理由は、体力よりも、大量の物を分別すること自体へのストレスです。
何十年分の物を前にすると、始める前から気持ちの負担が大きすぎて手が止まってしまいます。
そのため片付けに取りかかるまでの時間が長くなり、気がつけば何年も過ぎているのです。
分別の大変さは私自身も実家の片付けで味わったので、親が手を止める気持ちはよく分かります。
【実家の片付けにうんざり】親が協力的でも一人ではきつかった6か月
大事なものだと言われると手が出せない
家族に少しずつ整理していきましょうと伝えても、親はたいてい大事なものだと答えます。
親にとって大事だと言われた物を、子どもが勝手に捨ててしまうわけにはいかないものです。
こうして片付けは親の気持ちが変わるのを待つことになり、何も動かないまま月日が流れます。



大事な物だと言われたら、その物は残す前提で、明らかなゴミや壊れた物から手をつけましょう。
主任ケアマネが親の家の片付けを無理にすすめない理由


ここまで読むと、ケアマネなら親の家の片付けを強くすすめていると思われるかもしれません。
けれども私は仕事の中で、親の家の片付けを勧めはしても、積極的に進めることはしていません。
業者のサイトにはよく、親が元気なうちに早く片付けましょうとありますが、現場の実感は少し違います。
ここでは、私が親の家の片付けを無理にすすめない理由を、現場の本音として書いておきます。
少しずつ整理してと伝えても進まない
ケアマネとして家族には、少しずつ整理しておくとあとが楽になりますと伝えてはいます。
ところが親の側は、先ほど書いたように大事なものだと言って、ほとんど手放してくれません。
親が納得していない片付けは、どれだけ周りがすすめても、ほとんど前へ進まないのです。
片付けをすすめるなら一度だけ伝え、あとは親が自分で言い出すのを待つほうが角が立ちません。
住めなくなったときにまとめて片付けるほうが早い
結局のところ、本人がその家に住めなくなったときに、まとめて片付けるほうが早く終わります。
親が施設に入るか住み替えるときには、残す物がはっきりして、迷う場面がぐっと減るからです。
そのときに業者へまとめて頼めば、家族が何年もかけて少しずつ片付けるより手間も少なくて済みます。
私も最後に家族から相談されたときは、片付けの業者を紹介するつもりで構えています。
頼む先だけは早めに考えておく
片付けそのものは急がなくても、いざというときに頼む先だけは早めに考えておくと安心です。
親が急に入院したり施設に入ったりすると、家族は短い期間で家を空けなければならなくなります。



業者の見積もりは無料のところが多いので、急ぐ前に一度相場を知っておくと慌てずに済みます。
遠方の実家を自分で片付けようとしてかえって高くついた私の失敗は、こちらに書いています。
施設に入った親の家の片付けはどうする?


施設に入った親の家の片付けは、ケアマネとして家族といちばん近くで向き合う場面です。
入所が決まると、家族は施設の準備と実家の片付けを同じ時期に抱えることになります。
元気なうちに親が自分で入所を決めた家では、実家じまいもすんなり進むことが多いものです。
ここでは、施設に入った親の家の片付けで家族が困りやすいことと、相談先を書いておきます。
施設入所が決まると片付けが一気に現実になる
親が家で暮らしているうちは、実家の片付けはどこかまだ先の話として置いておけるものです。
ところが施設への入所が決まると、空いた家をどうするかという問題が急に目の前に現れます。
親の家が空き家のまま残ると、風通しや郵便物の確認など、家族の手間はむしろ増えていきます。
施設に入った親の家は、片付けるか残すかを入所後の早いうちに家族で一度話し合っておきましょう。
どうしていいか分からない家族は少なくない
施設入所のあとに、実家をどうしていいか全く分からないと相談してくる家族は少なくありません。
多くの家族は、親が家を離れたあとの片付けのことまで、前もって考えていなかったのです。
そうした相談が珍しくないため、私は仕事で紹介できる片付けの業者をいくつか持っています。
家族だけで何とかしようとせず、困ったら早めに誰かに相談するのが片付けの近道です。
家族だけで抱えずに担当のケアマネに相談する
施設に入った親の家の片付けで困ったら、まずは担当のケアマネに相談してみてください。
ケアマネは介護保険の担当ですが、家族の困りごとを聞いて相談先を考えることもよくあります。
業者を自分で探すなら、家ごと片付けを頼める遺品整理の業者が選択肢に入ってくるでしょう。
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親の家の片付けを業者に頼むという選択


親の家の片付けを業者に頼むのは、手抜きでも親不孝でもなく、現実的な選び方の1つです。
私自身も実家じまいでは、自分で運び出せない大型家具を片付けの業者に頼んでいます。
業者に頼むときは、家ごとまとめて頼むのか、大きな物だけを頼むのかで頼み先が変わります。



家ごと片付けるなら遺品整理の業者、大型家具だけなら不用品回収の業者が向いています。
ここでは、遠方の実家ほど業者を使ったほうがいい理由と、頼み先の選び方を書いておきます。
遠方の実家ほど業者に任せたほうが早い
私の実家は新幹線で片道4時間かかる西日本にあり、片付けのために6回帰省しました。
交通費と宿泊費だけで約39万円かかり、片付けにかかった処分費の12万円を上回っています。
業者に頼んでも帰省は残りますが、計算するとお金はほぼ同じで、苦労だけが大きく減りました。
私の実家の片付けにかかったお金の全額と内訳は、こちらの記事にくわしく書いています。
実家の片付け費用の内訳!一番高かったのは交通費
家ごと片付けるなら遺品整理の業者
施設入所や住み替えで家を丸ごと空けるなら、遺品整理の業者にまとめて頼むと早く終わります。
遺品整理という名前ですが、親が元気なうちの実家の片付けを引き受けている業者もあります。
遠方に住んでいて何度も帰れない人ほど、家の中を一度で片付けてもらえるのは助かるはずです。
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大型家具だけなら一括見積もりで比べる
タンスや食器棚など、家族では運び出せない大きな物だけなら不用品回収の業者で足ります。
私は実家じまいのとき、ネットの一括問い合わせで3社に見積もりを頼み、比べて決めました。
金額はどこもほぼ同じでしたが担当者の対応には差があったので、比べて選ぶことをおすすめします。
3社の見積もりを比べたときの金額と業者を決めた決め手は、こちらの記事に書いています。
実家の片付けを業者に頼んだ記録と3社の見積もり
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親の家の片付けでよくある質問
ここでは、親の家の片付けについて検索でよく見かける質問に、ケアマネの立場から答えます。
お金や名義などの手続きは家ごとに事情が違うので、専門の窓口にも確かめるようにしてください。
相続した実家を売るときの名義の手続きは、法務局の情報をもとにこちらの記事にまとめています。
【実家の相続登記】は自分でできる?売却までの費用と手順
- 親が施設に入るとき実家の片付けはどうすればいい?
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親が施設に入るときは、まず施設へ持って行く物を親と一緒に選んでおきましょう。
残った物はあわてなくてよいので、入所して落ち着いてから家族で片付けても大丈夫です。
家を空ける時期が決まっているなら、早めに業者の見積もりを取って段取りを決めておきましょう。
- 家をまるごと片付ける費用はいくら?
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家の広さや物の量、地域によって大きく変わるので、まずは見積もりを取ってみるのが確実です。
我が家は4LDKの実家で、遺品整理の業者に見積もりを頼んだときの金額は30万円でした。
- 親が片付けを嫌がるときはどうする?
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親が大事だと言う物は無理に手放させず、明らかなゴミや壊れた物から片付けていきましょう。
ケアマネとして見てきた限り、親が納得しない片付けは無理に進めないほうがうまくいきます。
- 一人っ子で親の家を片付けるにはどうすればいい?
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私は3人姉妹ですが姉2人が海外に住んでいて、実家の片付けで動けたのは私1人でした。
一人で抱えると分別の負担が大きいので、大きな物だけでも業者に頼むと気持ちが楽になります。
- 片付けを業者に頼むのは恥ずかしい?
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ケアマネとして家族に業者を紹介することは珍しくないので、恥ずかしいことではありません。
大型家具の処分だけなら、ぽいみつのような一括見積もりで複数の業者を比べられます。
まとめ!親の家の片付けは親の住み替えの形で決まる


親の家の片付けがすんなり進むかどうかは、親が次の住まいに納得しているかで決まります。
- 住み替えの形は3つ
- 親の納得が何より大事
- 無理に急がせなくていい
- 頼む先は早めに決める
- 遠方なら業者が早い
片付けを無理に急がせなくても、住めなくなったときにまとめて片付ければ十分に間に合います。
そのときに慌てないよう、親の家の片付けを頼む先だけは今のうちに考えておきましょう。
家ごと片付けたい人は、見積もりを取って段取りを相談しておくだけでも気持ちが楽になります。
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