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声
この家、どうしよう。そう思ったまま、何年も経ってしまいました
ふみ
私も同じでした。だから片付け終わるまでの記録を全部置いています

はじめまして、実家のゆく末というサイトを書いている、関東在住53歳のふみといいます。

介護の仕事はもう28年目になり、いまは居宅介護支援事業所で管理者をする立場です。

50歳のとき、新幹線で片道4時間かかる西日本の実家を片付けて、そのあと売却しました。

家を空にするまでに6か月、買い手が決まるまでを含めると全部で9か月かかっています。

親の家を片付けるのは、始める前に想像していたよりも、ずっと大変な作業でした。

実家をこれからどうするか決めかねている人は、どうか最後まで読んでください。

このサイトを書いている人
  • 関東在住の53歳 ペンネームはふみ
  • 3人姉妹の末っ子 姉2人は海外在住
  • 主任介護支援専門員 介護の仕事は28年目
  • 50歳のとき西日本の実家を9か月かけて片付けて売却
  • 両親は今も元気に暮らしている

日本にいる3人姉妹の末っ子は私だけ

姉が2人いますが、2人とも海外で暮らしているので、実家に通えるのは私だけでした。

もめたわけでも、誰かがさぼったわけでもなく、ただ行ける人が私しかいなかったのです。

だから途中でしんどくなっても、文句を言う相手がどこにもいませんでした。

今になって思えば、この一人きりという状況がいちばんこたえたのかもしれません。

実家の片付けを背負うことになるのは、たいてい家族の中のたった1人です。

近くに住んでいる人、時間の都合がつく人、あるいは断れない性格の人でしょう。

この文章を読んでいるあなたも、たぶんその1人なのではないでしょうか。

手放したいと言い出したのは親のほう

両親が住んでいたのは、駅からも店からも離れた住宅街に建つ一戸建てでした。

住宅街は住むにはいい場所ですが、年を取ってくると意外なほど不便になります。

疲れずに歩ける距離のなかに、住宅以外のものが何ひとつなかったからです。

店も病院も駅も遠く、買い物に行くだけでタクシーを呼ぶことになります。

車に自分で乗っていたころは、そこが不便な場所だとは思わなかったそうです。

車に乗らなくなってはじめて、ちょっとそこまでの用事が簡単ではなくなりました。

そしてある日、母のほうから便利な場所の市営住宅に移りたいと言い出したのです。

父もそれに同意したので、両親そろって転居することが決まっていきました。

この引っ越しは、私が説得したり急かしたりして決めたことではありません。

つまり私の実家じまいは、親と言い争ったり見送ったりして始まったものではないのです。

両親は今も元気に暮らしているので、そういう意味では恵まれたほうだと思います。

両親に先に選んでもらった物と残った物

両親にはまず、市営住宅へ持って行く物を自分たちの手で選んでもらいました。

転居先は当然、それまで住んでいた実家よりもずっと狭い間取りになります。

2人の暮らしに必要な物と量だけを先に持って行ってもらい、残りは全部私が片付けました。

この線を先に引いておいたことは、今でも正解だったと思っています。

あとになって、あれはどこへやったのと聞かれたことが一度もありませんでした。

ただ正解だったからこそ、家に残された物は結局すべて私のものになりました。

家一軒から2人分の暮らしを引いた残り、それが私の向き合うことになった量です。

両親が持って行かなかった物は、両親にとってもう必要のない物ばかりでしょう。

それでも捨てるかどうかを最後に決めるのは、いつだって私ひとりでした。

また今度が使えない遠距離の片付け

仕事を休んで帰省しているので、次に実家へ来られるのは1か月も先になります。

今日やらないと決めた物は、そのまま1か月そこに置きっぱなしになりました。

また今度にしようという先延ばしが、まったく通用しない種類の片付けです。

そこで迷う時間をなくすために、家の中を片付ける順番を先に決めておきました。

1階から始めて、次に2階、そのあと庭の倉庫、最後に庭という順番にしました。

順番さえ決めておけば、実家に着いたその日から迷わずに手が動きはじめます。

何から手をつけるか考えている時間が、いちばんもったいない時間だからです。

いちばん気が重かったのは、庭の隅に建っている古い倉庫の片付けでした。

何年も開けていない引き戸で、暗い中に何が入っているのかもわかりません。

虫が出てくるだろうと思っていましたが、順番が来たので覚悟してやりました。

ただしやり方をひとつだけ変えて、倉庫の引き戸を最初に全部外しています。

中が外から丸見えになる明るい状態にしてから、一気に出して分別しました。

暗いところに手を入れるのが怖いのであって、明るければ怖くありません。

実際、戸を外してしまえば、そこはただの少し汚れた物置でしかありませんでした。

実家じまいの話でよく聞くのは、思い出の品を手に取って泣いてしまう場面です。

でも私が本当に気が重かったのは、もっと即物的で単純な理由からでした。

暗くて、汚くて、中に何が入っているのかわからないという、それだけのことです。

そういうものは根性ではなく、段取りを少し変えるだけでどうにかなります。

毎月2泊3日で6回の帰省

私が9か月のあいだに実際にやったことを、まず数字だけで並べてみました。

  • 帰省 毎月2泊3日を6回
  • 家の中を空にするまで 6か月
  • 売りに出してから買い手が決まるまで 3か月
  • 全部で 9か月

家の中の物は、出張査定で引き取ってもらった物と自分で処分した物に分けました。

家のほうは不動産屋さんに仲介をお願いして、3か月で買い手が決まっています。

飛行機がとても苦手なので、実家への移動にはいつも新幹線を使っていました。

予約しなくても乗れるところが、予定の読めない片付けの帰省に合っていました。

実家の片付けには何年かかりますかと、いまでも聞かれることがあります。

私の場合は全部で9か月なので、片付けとしては早いほうに入るのでしょう。

ただしそれは、両親が元気で、次に住む場所がもう決まっていたからです。

同じ条件でなければ、もっと時間がかかって当たり前だと思っています。

介護の仕事は28年目

  • 主任介護支援専門員 主任ケアマネ
  • 介護福祉士
  • 福祉住環境コーディネーター2級
  • 介護職15年 ケアマネ14年目
  • 現在は居宅介護支援事業所の管理者

仕事では、親が施設に入ることになった家族と何十件も向き合ってきました。

家に帰れなくなってしまった人の家族とも、同じだけ話をしてきています。

そしてそのたびに最後に残るのが、誰も住まなくなってしまった家でした。

自分の実家で段取りを立てられたのは、この経験があったからだと思います。

何がどれくらい大変になるのか、始める前からだいたい想像がついていました。

ただ段取りが立つことと、実際にしんどくないことはまったく別でした。

決めるのは最後まで全部私ひとりで、途中で相談できる相手もいませんでした。

制度のことも施設のことも、家族が何でもめるのかも、ひととおり知っている立場です。

そのうえで自分でも一度やってみて、はじめて書けることがあると思っています。

このサイトで書かないこと

読んでくださる方に迷惑をかけないために、次の3つは書かないと決めました。

  • 相続税や遺産分割など お金と法律の話は書かない
  • 使っていないサービスを 使ったようには書かない
  • 実家の写真や家族が特定できることは載せない

相続の話は税理士や司法書士の仕事で、私が書いていい範囲を超えています。

自分で調べたことについては、調べたこととしてそのまま正直に書くつもりです。

画像とリンクについて

このサイトで使っている画像は、写真も含めてすべてイメージのものです。

私の実家を写したものでも、実際に家から出てきた物でもありません。

また、このサイトの一部のリンクには広告が含まれていることがあります。

そのうえで、自分で調べて納得できたものだけを選んで載せているつもりです。

この家をどうしようと思った日

いちばん最初にそう思った日から、私の実家じまいは静かに始まっていました。

同じことを考えている人が、今この瞬間にもきっとたくさんいるはずです。

何から手をつければいいのか、いくらかかるのか、この物はどうすればいいのか。

私が9か月かけて調べたことと、失敗したことを全部ここに置いておきました。

あなたが同じところでつまずかないように、と思いながら書いています。